共感

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共感

共感とは、感情を共にするということです。

傾聴していった結果、クライアントは様々な感情を味わいます。その時、コーチはクライアントの感情を共にします。
クライアントの気持ちに寄り添い、クライアントの気持ちを汲み取っていきます。

しかし、同じ気持ちになる、ということは不可能なことです。いくら親しい家族であったとしても、同じ気持ちにはなれません。
コーチングでは基本的に、「私は、あなたの気持ちがわかります。」というのは、禁句です。

例えば、震災に遭遇した被災者に対して、ボランティアの方が、「大変でしたね。私は、あなたの気持ちがわかります。」と言ったらどうでしょうか?
被災者は、ボランティアの方に対して、「あなた、経験もしていないのに、私の気持ちがわかるわけないでしょう! 簡単にわかるなどと、言ってほしくない。」という気持ちになるでしょう。

基本的に、「人は他人の気持ちはわからない」というのが、原則です。
ただし、状況によっては、「お気持ちはわかります。」という場合もあります。

では、共感というのは、どのようにしていけばいいのでしょうか?
どこまでもわかろうと努力をしていくということです。

コーチがクライアントの気持ちを理解しようと、一生懸命努力してくれたことによって、クライアントはコーチを信頼するようになります。
例えば、嬉しい気持ち、楽しい気持ちなど正の感情の場合は、「嬉しいんですね。楽しそうですね。」という言葉がけでいいのですが、いらいらする気持ちや不安な気持ちなど、負の感情の共感はなかなかできないものです。

負の感情を共感する時に、具体的には、以下のように努力していくことが重要です。

人がある気持ちになるためには、ある事情・状況があります。例えば、クライアントが次のような話をしてきたとします。

しきたりの厳しい家庭に嫁いできたクライアントが、頼りにならない夫と一緒に暮らしています。そのような中で、幼いわが子がわがままを言ってきました。いらいらした気持ちが高まり、思わず「自分で自分のことをしなさい!!」と叫んでしまいました。

コーチは、「しきたりが厳しいご家庭で、頼りないご主人と生活されている中で、小さいお子さんがわがままを言ったので、本当にいらいらされたんですね。それは無理もないことですね。」といった言葉を返していきます。

つまり、「○○という事情・状況の中で、△△という気持ちになったんですね。」という言葉がけです。

負の感情が生じてしまう事情・状況も含めて、理解をしていくことで共感できるようになります。
このような共感の言葉を返してもらえると、クライアントは理解していただいたという気持ちになり、それだけでも負の感情が解消されていきます。

写真:Garrett Gill

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